校長メッセージ

 

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校長 野口 健

  徳山工業高等専門学校は、1960年代からの我が国の高度経済成長と工業化に伴う社会の強い要望により、ここ周南市(当時、徳山市)に高等教育機関として1974年に設立されました。今年で創立49周年を迎えます。中学校を卒業して入学する本科(5年制)は、機械電気工学科、情報電子工学科、土木建築工学科の6分野の3つの複合学科から構成され、全国でも数少ない複合・学際分野の知識や技術を習得できることが特徴です。さらに1995年には機械制御工学専攻と情報電子工学専攻、環境建設工学専攻の3つの複合専攻科(2年制)が本科の上に設置され、本科卒業後にさらに高度な専門知識や技術を修得することができます。

 本校は、多くの技術分野で必須である「情報技術」をベースとし、それに、本校開校以来の伝統である「複合技術」を活用して活躍する技術者の育成を目指しており、本科では、発見した「技術的課題を解決できる技術者」を、専攻科では、そこから新たなものを「設計・開発できる技術者」を育てています。
学習・教育目標である「世界に通用する実践力のある開発型技術者を目指す人材の育成」に沿って、本科・専攻科における専門分野の基礎から応用までの知識や技術に基づき、講義や演習、実験・実習、課題発見・解決型授業などにより、7つの能力を身に付けることができます。
その能力とは、①基本的能力(工学の基礎知識・スキル)、②専門的能力(複合分野の専門知識・スキル)、③汎用的技能(課題発見・解決、コミュニケーションスキルなど)、④人間力(自己管理力、責任感、チームワークなど)、⑤創造的思考力(知識・スキルを活用・統合し創成する能力)、⑥異文化対応力、⑦倫理的判断力です。

 また、グローバル化する時代に備え、これまで多様な海外派遣プログラムを構築し、学生の海外研修への参加や海外留学を奨励してきています。一方で、海外協定校からの学生招致も積極的に行っています。そして、学生が国際化に対応する言語能力や国際感覚を身に付け、国際社会に貢献できる人材へと成長してくれるよう、様々な取り組みを行っています。

 各種コンテストや課外活動でも素晴らしい成果を挙げています。全国高専ロボコン2022では、中国地区大会で優勝し、全国大会ではロボコン大賞を受賞しました。全国高専デザインコンペティション2022では構造デザイン部門優秀賞、全国高専プログラミングコンテスト2022では敢闘賞を受賞し、パソコン甲子園2022ではプログラミング部門で本戦出場しています。また、体育会系のクラブでは、複数のクラブが全国高専体育大会で優勝・準優勝の成績をおさめています。

 本校の25%強の学生が女子学生で、それぞれの学科で活躍されています。女子寮も整備されており、女子学生を受け入れる環境が整っています。

 創設以来、約5千8百名以上の本科卒業生・専攻科修了生を地域や国内外へ送り出し、産業や専門技術の発展に大きく貢献しています。令和5年4月には本科卒業生119名の内、76名が県内外の民間企業や地方公共団体等に就職し、41名が本校の専攻科への進学や大学三年次への編入学をしました。また、専攻科修了生24名の内、12名が就職、11名が大学院へ進学しました。

 周南地域唯一の工業系高等教育機関である本校は、テクノ・リフレッシュ教育センターにおいて技術相談、共同研究、各種セミナーなどによる技術交流の促進及び各種人材育成プログラムなどによる生涯学習の支援のための活動も行っています。

 今後とも、我が国の未来を担う優れた技術者を育てるとともに、地域に根ざした取り組みを行っていけるよう、尽力してまいります。保護者の方々や後援会、同窓会、関係者の皆様の日頃からの本校へのご支援、ご協力に心から感謝申し上げますとともに、今後も本校の発展により一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

徳山工業高等専門学校長 野口 健

 

 

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