本科 | 選択・必修 | 開設時期 | 単位数 | 授業形態 | 担 当 | |||
一般科目 | 必修 | 3年 | 2 | 講義 | 長廣恭子 | |||
【授業の概要】 2年次に学んだベクトル、2次曲線の基礎に続き、行列・行列式などを学び、線形代数学的扱いに慣れ親しむ。線形代数的な手法は理工学ばかりでなく、社会科学などの分野にも広く使われる重要な考え方である。ここではその初歩から学ぶ。行列および行列式については計算能力を養い、それらを利用して連立一次方程式を解いたり、固有値、固有ベクトルの概念なども学び線形変換を行うことにより図形(ここでは2次曲線)の標準形を求めたりする。 | ||||||||
【授業の進め方】 基本的に講義形式とする。新しい概念を学習した次の授業では5〜10分程度復習として問題を解いてもらう。各単元を終えた次の授業では小テストを行うこともある。レポートは年4回の定期テストの際に、そのテスト範囲に相当する部分の問題集の問題を解いて提出を求める。また、授業内で練習問題を解く際に、時間内にできなかった問題はレポートとして提出を求めることもある。 | ||||||||
【授業計画】 | 【授業項目】 | 【内 容】 | ||||||
1 回 | 行列の定義、和、差、数との積 行列の積 |
行列の定義および和、差、実数倍、積の演算方法を学ぶ | ||||||
2 回 | 転置行列、逆行列 | 転置行列の性質および、2次の正方行列における逆行列の求め方を学ぶ | ||||||
3 回 | 練習問題 | 1、2回で学んだ 内容に関する練習問題を解く | ||||||
4 回 | 連立方程式と行列 消去法 |
消去法を用いて連立一次方程式を解く方法を学ぶ | ||||||
5 回 | 逆行列と連立一次方程式 | 逆行列を用いた連立一次方程式の解法を学ぶ | ||||||
6 回 | 練習問題 | 4、5回で学んだ内容に関する練習問題を解く | ||||||
7 回 | 行列式、行列式の定義と性質 行列式の定義 |
2次、3次の行列式の定義および、順列を用いてn次の行列式の定義を行う | ||||||
8 回 | 中間試験 | 1回から6回までで学習した内容について試験を行う | ||||||
9 回 | 行列式の性質 | 行列式の性質について学ぶ | ||||||
10 回 | 行列式の展開、行列の積の行列式 | 行列式を小行列式に展開する方法および行列の積の行列式の性質を学ぶ | ||||||
11 回 | 練習問題 | 8、9、10回で学んだ内容に関する練習問題を解く | ||||||
12 回 | 行列式の応用 正則な行列の行列式 連立一次方程式と行列式 |
正則行列であるための条件を学び、クラメルの公式を用いて連立一次方程式の解を求める | ||||||
13 回 | 行列式の図形的意味 | ベクトルの外積および線形独立であるための条件を学ぶ | ||||||
14 回 | 練習問題 | 12、13回で学んだ内容に関する練習問題を解く | ||||||
期末試験 | 8回から14回までで学習した内容について試験を行う | |||||||
15 回 | 答案返却など | 答案の返却および解説 | ||||||
16 回 | 行列の応用、線形変換 線形変換の定義 |
線形変換(一次変換)の定義を学び、行列を用いて変換を行う | ||||||
17 回 | 線形変換の性質 | 線形変換の基本性質を学ぶ | ||||||
18 回 | 合成変換と逆変換 | 線形変換の合成および逆変換について学ぶ | ||||||
19 回 | 回転を表す線形変換 | 平面上の点の回転移動(回転を表す線形変換)について学ぶ | ||||||
20 回 | 直交変換 | 直交行列で表される線形変換について学ぶ | ||||||
21 回 | 練習問題 | 17回から21回までに学んだ内容について練習問題を解く | ||||||
22 回 | 固有値とその応用 固有値と固有ベクトル(2次の場合) |
固有値、固有ベクトルの定義を2次元の場合について学ぶ | ||||||
23 回 | 中間試験 | 17回から22回までで学習した内容について試験を行う | ||||||
24 回 | 固有値と固有ベクトル(3次の場合) | 24回と同じような内容を3次元の場合について学習する | ||||||
25 回 | 行列の対角化 | 行列の対角化および対角化可能の条件について学ぶ | ||||||
26 回 | 対称行列の対角化 | 対称行列の固有ベクトルを求め、対角化を行う | ||||||
27 回 | 対角化の応用 | 対称行列の対角化を用いて二次形式や二次曲線の方程式の標準形を求める | ||||||
28 回 | 練習問題 | 24回から28回までの内容について練習問題を解く | ||||||
29 回 | 練習問題 | 3年生で学んだ内容についての総括および総復習 (問題を解く) |
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期末試験 | 24回から30回までで学習した内容について試験を行う | |||||||
30 回 | 答案返却など | 答案の返却および解説 | ||||||
【到達目標】 | 行列および行列式については計算能力を養い、それらを利用して連立一次方程式を解いたり、線形変換を行うことにより図形(ここでは2次曲線)の標準形を求めることができるようになる。 | 【徳山高専学習・教育目標】 | A1 | 【JABEE基準】 | ||||
【評価法】 | 各定期試験の成績は、テストの素点に平常点(主にレポート点)を加えた点数とし、100点を超える場合は100点とする。学年末評価はそれら4回の成績(平常点を加えたもの)の平均とする。平常点は試験毎に提出を求めるレポートおよび提出物で評価する。学年総合成績においては到達度試験で6割以上を得点したものについてさらに若干加点する(3〜5点程度)。 | |||||||
【テキスト】 | 新訂線形代数(大日本図書) | |||||||
【関連科目】 | 数学IA、B、数学IIA、B |