本科 | 選択・必修 | 開設時期 | 単位数 | 授業形態 | 担 当 | |||
機械電気 | 必修 | 3年後 | 1 | 講義 | 福田 明 | |||
【授業の概要】 機械や構造物の寸法は、安全でしかも経済的に使用する観点から決めることが肝要である。そのためには、そこに作用する力と変形を的確に知る必要があり、材料力学ではこれについて学ぶ。3年次では最も重要な引張圧縮と曲げに関する多くの例題を通して、基礎力と応用力を養う。※本授業は必修科目であり、卒業までに修得しなければならない。 | ||||||||
【授業の進め方】 おおむね教科書に沿って講義を進め、個々の現象が共通の原理に支配されていることを示すとともに、その物理的意味を把握できるようにする。学習シートは毎回用意し、理解を深めることに役立てる。また、理解度を確認するために、適宜レポートを課す。受講者には、指定した演習問題を自力で解けるように自学自習する姿勢が必要となる。授業内容の理解のためにグループワークを適宜実施し、その成果を成績に反映させる。なお、授業の進行度合いに応じて、授業計画を変更することがある。 | ||||||||
【授業計画】 | 【授業項目】 | 【内 容】 | ||||||
1 回 | ガイダンス |
材料力学の位置づけを明確にし、目的や内容、授業の進め方や評価法などについて説明する。 | ||||||
2 回 | 応力、ひずみ、フックの法則 |
基本となる応力とひずみを確実に理解する。フックの法則において、弾性係数の大小の意味を理解する。 | ||||||
3 回 | せん断応力、許容応力と安全率 | せん断応力を理解する。塑性域まで含めた応力−ひずみ線図を説明する。許容応力の意味を図上で確実に理解する。 | ||||||
4 回 | 引張りと圧縮(断面が変化する棒) | 断面が変化する棒について、力の釣り合いから、任意の断面に作用する力を求めればいいことを理解する。 | ||||||
5 回 | 引張りと圧縮(トラス) | トラスについて、荷重点の力の釣り合いから、各棒材に作用する力を求めればいいことを理解する。 | ||||||
6 回 | 引張りと圧縮(内圧を受ける物体) | 内圧を受ける薄肉円筒には二つの引張力が生じることを理解し、導出できるようにする。その大小関係から、薄肉容器の特性を理解する。 | ||||||
7 回 | 復習 | これまでの授業内容を復習する。 | ||||||
8 回 | 中間試験 | 引張りと圧縮について、代表的な各種静定問題で力の求め方が理解でき、生じる応力やひずみを求めうるか、同レベルの応用問題で確認する。 | ||||||
9 回 | 中間試験の解答、引張りと圧縮(自重・慣性力を受ける物体) | 中間試験の解答。シラバスで学習状況の確認。 自重の影響、慣性力の扱い方を理解する。 |
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10 回 | 引張りと圧縮(遠心力を受ける物体) |
遠心力の扱い方を理解する。 | ||||||
11 回 | 引張りと圧縮(不静定問題、熱応力) | 両端が固定された棒、同心に配置された円筒の圧縮問題で不静定問題の取扱い方を理解する。熱応力が生じる理由を理解し、それが無視できないことを認識し、代表例を解けるようにする。(レポート) | ||||||
12 回 | 曲げの重要性、基本用語の説明、せん断力と曲げモーメントの定義 | レポートの解答。実用面における曲げの重要性と基本用語を説明し、せん断力と曲げモーメントの定義を確実に理解する。 | ||||||
13 回 | せん断力と曲げモーメント(片持梁) | すべての基本となる集中荷重を受ける片持梁ならびに等分布荷重が作用する場合の考え方について理解する。 | ||||||
14 回 | せん断力と曲げモーメント(片持梁、両端支持梁) | 片持梁に種々の負荷が加わる場合の解き方をまとめて復習する。両端支持梁の支点における反力の求め方を理解し、両端支持梁の問題は片持梁の考え方で解けることを理解する。 | ||||||
期末試験 | 引張りと圧縮(自重・慣性力・遠心力を受ける物体)、引張圧縮の不静定問題、熱応力の基本問題、片持梁と両端支持梁のR、Q、Mなどの基本的な問題が解けるか確認する。 | |||||||
15 回 | 答案返却など | 後期末試験の解答。片持梁と両端支持梁の総復習。 | ||||||
【到達目標】 | 引張圧縮ならびに曲げ、どちらの場合も考え方は共通していることを授業やレポートで扱った問題を通じて理解し、それに関連した同レベルの応用問題には、60%は対応できることをもって最低の到達レベルとする。 | 【徳山高専学習・教育目標】 | A1 | 【JABEE基準】 | ||||
【評価法】 | 最終評価は中間と期末の試験成績の平均(80%)とレポート(10%)、グループワークの評価 (10%)により行う。グループワークの評価は、グループワークの取り組み姿勢と各試験におけるグループの平均点で評価する。 最終評価点=((中間試験成績+期末試験成績)/2)×0.8+レポート(10点満点) +グループワークの評価(10点満点) | |||||||
【テキスト】 | 中原一郎:「実践 材料力学」(養賢堂) 参 考 書:図書館に各種あり | |||||||
【関連科目】 | 本 科:数学、物理、工業力学、材料力学II、弾塑性論、材料学I、材料学II、機械設計論I、 機械設計論II、有限要素法、計算力学 専攻科:弾性力学、材料強度学、材料設計工学、CAE |