建設マネジメント(Construction Management)
本科選択・必修開設時期単位数授業形態担 当
土木建築必修5年後1講義坂本 修 長岡英樹
【授業の概要】
建設事業は、さまざまな要素で構成されており、複雑多岐にわたっている。古くから建設事業を運営管理する方法として、建設マネジメント手法が用いられてきた。日本ではそれを学問として学んでいるところはそれほど多くない。この講義では、建設マネジメントの重要性と歴史、基本的な考え方、建設事業の実体及び建設事業の重要な課題について学び、さらに建設事業をより合理的に進めるための方法として、建設マネジメント技術を習得する。
【授業の進め方】
授業はテキストを中心に講義するが、補足資料として、講師各々の経験談を基にした実際の事例を多く取り入れる。理解度の確認方法として、小テストを数回行い、効果の確認を行う。まとめとして、中間試験、学期末試験を行う。なお、本講義の内容を確実に身につけるために、予習復習が必須である。
【授業計画】 【授業項目】 【内 容】
1 回 建設マネジメント概論 シラバスの説明を行う。建設マネジメントの定義や性質を学習し、建設マネジメントの全体像を把握する。
2 回 建設産業と国土交通行政 建設産業の特徴を学習し国土交通省白書の主要な内容について学ぶ。
3 回 建設技術とマネジメント 建設技術の性格を学習し、マネジメントの関連について考える。
4 回 建設事業の基本 建設事業及びマネジメントの歴史について学習する。
5 回 建設マネジメントと技術経営 建設マネジメントの基本的事項と経営学の基本的事項について学習し、その関連について考える。
6 回 マネジメントシステム及び価値工学等の概論 品質マネジメントシステム、環境マネジメントシステム及び価値工学について学習する。
7 回 建設事業の仕組み 建設事業の流れを説明し、建設業とはいかなるものか学習する。
8 回 中間試験 初回から7回までの講義内容について試験を行う。
9 回 建設事業の企画、計画、調査及び設計 建設事業の企画と計画との関係、そのための調査及び設計による具体化について学習する。
10 回 建設工事の施工計画 建設工事の施工計画を事例を踏まえて学習する。
11 回 見積り、入札及び契約 見積りの方法、入札の仕組み及び契約管理について学習する。
12 回 施工、施工管理及び工事監理 施工、施工管理及び工事監理を事例を踏まえて学習する。
13 回 リニューアル、維持管理及び廃棄 建設物のリニューアル及び将来の維持管理の重要性並びに廃棄について学習する。
14 回 建設事業の国際化及び重要な課題 建設事業の国際化及び建設事業の現在の重要な課題について学習する
期末試験 中間試験以降を中心に、学期末試験を行う。
15 回 答案返却など 試験の解説及び講義全体を通してのまとめを行う。
【到達目標】これから建設関係に携わる学生が、建設マネジメントとはどのような学問であるかを把握し、建設事業の新しい管理の方法及び方向性を見つける基礎的な知識を身につけることを到達目標とする。
【徳山高専学習・教育目標】C2【JABEE基準】1(2)d-4
【評価法】(1)確認のための小テストを数回行う。合計点100点。
    (1回のテストは20点満点とし、5回の合計点を100点とする)
(2)100点満点の中間試験を行う。
(3)100点満点の学期末試験を行う。(対象は中間試験以降を中心とするが、総括的な面から全体より出題する)。
(4)学習シート、レポート等により授業への取組み状況を確認し、100点満点で評価する。
(5)以上の合計400点を4で割り、全体を100点満点として評価する。
【テキスト】教科書:テキストを配布、市販の教科書は使用しない。参考図書:馬場敬三 著 「建設マネジメント」 (コロナ社)、池田將明 著 「建設事業とプロジェクトマネジメント」(森北出版)、中川良隆 著 「建設マネジメント実務」(山海堂)、國島正彦・庄子幹夫 編著 「建設マネジメント原論」(山海堂)
【関連科目】土木施工法(4年)、建築施工法(5年)、西洋建築史(1年)、政治・経済(1年)