計算工学(Computational Mechanics)
専攻選択・必修開設時期単位数授業形態担 当
環境建設選択2年前2講義原 隆
【授業の概要】
計算の工学への応用を講義する。具体例としては有限要素法を扱う。弾性力学の基本原理に基づき、有限要素法の定式化を行い、プログラミングを行う。また、有限要素法を用いた構造解析の手法を論じる。対象構造物をトラス、はり、二次元要素とし、有限要素法の定式化を行い、プログラミングと計算の演習を行う。
【学修の進め方】
各項目の基本事項を講義しプログラムのアルゴリズムを解説する。また、自学自習により、Excel VBA を用いたプログラミングを完成させる。また、各時間の内容を確実に身につけるために、予習復習が必須である。予習は授業ノートを参考にし、復習は各時間についてのレポートを利用してください。
【授業計画】 【授業項目】 【内 容】
1 回 オリエンテーション 計算工学概論、有限要素法、Office365
2 回 計算工学の応用例 二次元弾性解析と熱伝導問題を例にとり、工学への適用性を考える
3 回 有限要素法の原理 仮想仕事の原理を中心に弾性力学を統一的に把握する
4 回 変位関数と形状関数 変位関数と形状関数を理解する。また、アイソパラメトリック要素の概念を捉える
5 回 トラス要素の剛性式 トラス要素の剛性式を誘導する
6 回 有限要素プログラミング(1-1) トラス解析プログラム作成(1)
7 回 有限要素プログラミング(1-2) トラス解析プログラム作成(2)
プログラム提出(1)
8 回 はり要素の剛性式 はり要素の剛性式を誘導する
9 回 有限要素プログラミング(2-1) はり解析プログラム作成(1)
10 回 有限要素プログラミング(2-2) はり解析プログラム作成(2)
プログラム提出(2)
11 回 CST要素の剛性式 三角形定ひずみ要素を誘導する
12 回 有限要素プログラミング(3-1) 三角形定ひずみ要素解析プログラム作成(1)
13 回 有限要素プログラミング(3-2) 三角形定ひずみ要素解析プログラム作成(2)
14 回 有限要素プログラミング(3-3) 三角形定ひずみ要素解析プログラム作成(3)
プログラム提出(3)
15 回 期末試験 エネルギー原理と剛性マトリックス誘導の理解度の確認試験
16 回 まとめ 成績・授業評価
【到達目標】エネルギー原理を理解し、構造解析式を誘導し、有限要素法のプログラミングができる。
【徳山高専学習・教育目標】C1【JABEE基準】1(2)d-1
【評価法】1)定期試験成績と3回のプログラム課題で評価する
2)学年末評価計算式
 最終評価点=(後期末試験+3回のプログラミング課題)/4
3)各課題についての評価
 完全にプログラムが完成し、応用問題が解ける(100%)
 完全にプログラムが完成し、基本問題が解ける(80%以上)
 完全にプログラムは完成しているが、使用法を完全には把握していない(60%以上)
【テキスト】Chandrupatra T.R. Belegundu A.D. "Introduction to finite elements in engineering" Prentice Hall Inc.
原 他 "構造力学II" コロナ社
【関連科目】構造力学基礎(CA3)、構造力学(CA4)、応用力学基礎(CA5)、連続体力学(EC1)