工学デザインII(建築系)(Engineering DesignII)
本科選択・必修開設時期単位数授業形態担 当
土木建築必修5年2演習古田健一 劉 懋
【授業の概要】
鉄筋コンクリート構造建築物の構造設計に必要な基本的な知識、考え方、計算方法、製図方法を課題演習により習得および理解させる。
【授業の進め方】
以下の項目について講義を行い、各項目の例題について演習を行う。(1)一般事項・準備計算 (2)鉛直荷重時ラーメン応力の算定 (3)水平荷重時ラーメン応力の算定 (4)はり・柱の断面算定 (5)小ばり・スラブ・基礎・基礎ばり・耐震壁の設計 (6)構造図の製図。その内容を確実に身につけるために、授業時間外の作業が必須である。
【授業計画】 【授業項目】 【内 容】
1 回 一般事項 建築概要(伏せ図・ラーメン図)、仕上概要
2 回 設計方針概要 使用材料、材料の許容応力度、許容地耐力度
3 回 固定荷重・積載荷重の仮定計算 床荷重(固定荷重)、梁の自重、床荷重(積載荷重)、柱荷重、壁荷重、その他
4 回 ラーメン材の剛比の計算 柱の剛比、梁の剛比
5 回 鉛直荷重時のモーメント・剪断力の計算 鉛直荷重時固定端モーメント、自由端モーメント、自由端剪断力(荷重項)を求める。【ノート提出1】
6 回 鉛直荷重時柱軸方向力の計算 各階柱軸方向力の負担面積によって、各階中央位置で計算する。
7 回 地震時水平力の計算 地震時水平力は建築基準法施行令第88条による。
8 回 鉛直荷重時ラーメン応力の計算 固定モーメント法によって行う。
9 回 鉛直荷重時ラーメン応力図 【ノート提出2】
10 回 水平荷重時ラーメン応力の算定方法 鉄筋コンクリート構造耐震計算基準の解説
11 回 柱の横力分布係数Dおよび反曲点高比yの計算 武藤法による。
12 回 各階D値の一覧 【ノート提出3】
13 回 各階柱負担剪断力の計算 各階D値と地震力により各階柱負担剪断力を求める。
14 回 柱曲げモーメントの計算 各階柱負担剪断力と反曲点高比を用いて柱頭、柱脚のモーメントを求める。
15 回 水平荷重時ラーメン応力図 【ノート提出4】
16 回 大ばりの断面算定 主筋配筋計算
17 回 大ばりの断面算定 付着検定計算
18 回 大ばりの断面算定 剪断補強計算
【ノート提出5】
19 回 柱の断面算定 主筋配筋計算
20 回 柱の断面算定 付着検定計算、剪断補強計算
【ノート提出6】
21 回 小ばりおよびスラブの設計 小はりの設計、スラブの設計
22 回 耐震壁の設計 曲げモーメントに対する検討、剪断力に対する検討、開口部補強
23 回 基礎および基礎ばりの設計 基礎底面の直圧力および基礎底面形の算定、基礎スラブの設計
24 回 二次設計必要の有無の検討 【ノート提出7】
25 回 各階ハリ伏せ図、断面図 CADによる製図
26 回 柱・はりの配筋断面表製図 CADによる製図
27 回 ラーメン配筋図製図 CADによる製図
28 回 スラヴ・壁配筋図製図 CADによる製図
29 回 基礎配筋図製図 CADによる製図
30 回 階段配筋図製図 CADによる製図
【到達目標】標準的な鉄筋コンクリート構造の建物の構造計算書の作成。
【徳山高専学習・教育目標】C1【JABEE基準】1(2)d-3,e,g,i
【評価法】7回のノート提出による進行状況のチェックによる採点70%、提出図面30%で総合評価する。
【テキスト】教 科 書:「初心者のための鉄筋コンクリート建築の構造計算」(オーム社)
参考図書:日本建築学会「鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説」(丸善)
【関連科目】本 科:建築構造設計(5年)、鉄筋コンクリート工学(4年)
専攻科:構造設計論(専攻科1年)