電子工学実験(Electronic Engineering Experiments)
本科選択・必修開設時期単位数授業形態担 当
情報電子必修3年4実験小林明伸 室谷英彰 杉村敦彦 藤本竜也
【授業の概要】
各種素子の特性、電子回路の動作および電算回路の基本的な動作を実験によって十分に理解する。各講義で学んだ理論を実験を通して実証し、あわせて測定装置の理解と測定技術を習得する。また、実験と理論の関係づけを検討・考察し、さらに、研究課題によって関連技術の理解を深める。
【授業の進め方】
前期では、主に、回路素子の特性、回路の動作、計測装置を用いた測定方法の実験を行う。後期では、さらに、回路の設計および部分的な製作を含む電子回路の動作特性を測定する。また、マイコンの操作方法および入出力による制御方法を学ぶ。
【授業計画】
前期、後期において、以下に示すそれぞれのテーマについて3〜4人の班編成により実験を行う。下記24テーマ(24週分)以外の時間は、実験に関するガイダンスやレポート指導などを行う。前期は、全ての班が同じテーマの実験を行い、基本的な実験に対する能力を段階的に養う。後期は、前期で学習した能力を基に、下記のテーマを班別にローテーションでテーマを変えて実験を行う。

前期12テーマ(一斉実験:全員がこの順序で学習を行う)
 1. オシロスコープの使い方
 2. 電子部品1(抵抗)
 3. 電子部品2(コンデンサ・コイル)
 4. コンデンサの特性測定(RC直列回路)
 5. オシロスコープの使い方のテスト
 6. RC回路のパルス応答と周波数応答
 7. ダイオードの静特性
 8. トランジスタ、FETの直流特性
 9. ダイオード、トランジスタを用いた論理回路 
10. ICによる論理回路
11. 小信号増幅回路
12. オペアンプの基礎実験

後期12テーマ(班別実験:学習の順序は、班によって違う)
13. 回路網
14. 共振回路
15. 電源回路
16. 発振回路
17. マルチバイブレータの基礎実験
18. マルチバイブレータの基礎実験のデータ整理
19. マルチバイブレータの基礎実験の理解度チェックインタビュー
20. カウンタ回路
21. ワンボードマイコンの操作法及び入出力方法
22. ワンボードマイコンによるステッピングモータの制御
23. ワンボードマイコンによるLED表示
24。PICを用いたフルカラーLED制御

実験機器の不具合などで変更を行う場合は、各期の最初に文章で通知する。
【到達目標】実験に対する基礎的能力を身につける。ここでいう基礎的能力とは、座学との関連性に気付き(予習態度)、実際に手を動かして(実験態度)、考えた結果を公表する(レポート作成)という一連のサイクルを実行する能力である。
【徳山高専学習・教育目標】B1【JABEE基準】
【評価法】前期は、各実験ごとに評価シートを提出すること。この評価シートで得た得点を平均したものを最終評価点とする。評価シートで評価する内容は、到達目標にある予習態度・実験態度・レポート作成とする。評価シートの様式や使用法は、下記教科書に添付する。
後期は、教員によるレポートの採点で評価を行う。参考として、皆さんの前期のレポートを教員が採点すると何割程度の得点になるかを後期授業開始までに通知する。
【テキスト】教科書:「電子工学実験指導書」(徳山高専情報電子工学科)
必須の参考書:既修得科目や3年次修得科目の教科書
【関連科目】本科:基礎電気回路(1年)、電気回路(2年)、電気数学(2年)、計測工学(3年)、アナログ回路(3年)など