コンピュータネットワークプロトコル(Computer Network Protocol)
専攻選択・必修開設時期単位数授業形態担 当
情報電子選択2年後2講義新田貴之
【授業の概要】
この科目の内容は、インターネットプロトコルについての授業である。本科ネットワークアーキテクチャ、情報システム実験で TCP/IP プロトコル、ソケットインターフェース、ネットワーク構築の講義・演習を行ってきた。この講義では、各種のルーティングを学修し、IPネットワークがどのように構成されているのかを学ぶ。
【学修の進め方】
実際のネットワークで確認しながら授業を進める。そのため、ネットワーク解析ツールを使用した多くの演習を行う。演習用ネットワークの構築、演習後のデータ解析・整理、レポート作成に授業の倍程度の自学・自習時間を要する。
【授業計画】 【授業項目】 【内 容】
1 回 ガイダンス この授業の目的と概要を解説する。また、最近の動向についてもふれ、インターネットの役割がますます大きくなってきたことを理解する。
2 回 インターネットアーキテクチャ インターネットプロトコル(IP)は、ネットワークを仮想化する仕組みの一つである。階層モデルと実際のネットワークの構造を対比しながら理解を深める。
3 回 物理ネットワーク Ethernet、FDDI 等のネットワーク技術について復習する。CSMA/CD、フレーミングフォーマット、MTU等の用語を、再度、確認する。
4 回 インターネットプロトコル IP層の詳細を本科の授業より詳しく解説する。本科では、詳しくふれなかったフラグメント等にも言及する。
5 回 演習環境の構築(1) 次回からの演習で使用する実験ネットワークの構築、ネットワーク監視用コンピュータのセットアップを行う。
6 回 演習環境の構築(2) 簡単な同一セグメント内の通信環境を作成し、フレームを観察する手法を確認する。
7 回 Ethernet(1) 経路冗長化の方法であるスパニング・ツリー・プロトコル(STP)について学ぶ。
8 回 Ethernet(2) VLANについて学び、ブロードキャスト・ドメインを分割することを理解する。更に、トランクを学ぶ。
9 回 スタティックルーティング(1) 2台のルータで構築する規模のネットワークを学ぶ。
10 回 スタティックルーティング(2) 各班が前回作成したネットワークを相互に結合した規模のネットワークを学ぶ。
11 回 RIP(1) 動的ルーティングの一つであるRIPを学び、機器を活用してみる。
12 回 RIP(2) 経路断やルータ・ダウン時にも、ネットワークが動き続けることを確認する。
13 回 OSPF,BGP 大規模なネットワークを構成する際に使用するプロトコルを学ぶ。
14 回 総括 各演習で学んだ事柄に関し、各ルーティング方式の特徴について、理解を深める。
15 回 期末試験 演習で確認した事柄について理解しているか確かめる。
16 回 まとめ 試験の解答を解説する。
【到達目標】IPデータグラムがどのように転送されるのか、説明ができること。また、大規模なネットワークが、どのように構成されているのか、想像ができること。その上で、なぜ、そのルーティング方式を用いるのか、説明ができること。
【徳山高専学習・教育目標】C1【JABEE基準】1(2)d-1
【評価法】レポート[20%]、期末試験[80%]の総合評価とする。
【テキスト】教科書:なし(資料配布)
参考書:Douglas Comer著、村井純他訳、「TCP/IPによるネットワーク構築 VolI」
【関連科目】本科:情報通信工学、ネットワークアーキテクチャ、情報システム実験
専攻科:通信ネットワーク工学、情報電子工学総合実験