本科 | 選択・必修 | 開設時期 | 単位数 | 授業形態 | 担 当 | |||
情報電子 | 選択 | 5年 | 2 | 講義 | 古賀崇了 | |||
【授業の概要】 3次元コンピュータグラフィックス(3DCG)の基本的な技術について理論とアルゴリズムを学習するとともに、実際に3DCGの制作を行う場合に必要な実践的グラフィックス処理技術を、C言語とOpenGLを利用したプログラミング演習によって習得する。また、CGで多用される行列計算や、CGと関連が深い画像処理技術の一部についても基本的技術の学習とMATLAB(もしくはOctave)を用いたプログラミング演習を通じて修得する。 | ||||||||
【授業の進め方】 3DCG制作の基礎的手法を座学で学び、実際にグラフィックスライブラリOpenGLを用いたC言語プログラミング演習で実践する。座学中心で講義を進め、理解を深めるための課題演習(プログラミング)を適宜行う。授業内容を確実に身につけるために予習復習が必須である(特に、教科書に記述されている内容は予習済みであるとして講義を進める)。また、行列計算を多用するため、線形代数の基礎的内容を復習しておくことが望ましい。 | ||||||||
【授業計画】 | 【授業項目】 | 【内 容】 | ||||||
1 回 | ガイダンス・導入 | 視覚特性などの視覚情報処理における基礎的事項、CGの主要な歴史、知的財産権について | ||||||
2 回 | ディジタルカメラモデル、CGシステム | CGと画像処理の違い、ディジタルカメラモデル、CG制作システムの構成について | ||||||
3 回 | 視覚に訴えるグラフィックス | イメージベーストレンダリング、ノンフォトリアリスティックレンダリング、可視化について | ||||||
4 回 | ディジタル画像とその表現 (1) | ディジタル画像の基礎的事項、色空間、画像の生成と描画について | ||||||
5 回 | ディジタル画像とその表現 (2) | 画素ごとの濃淡変換と色変換について | ||||||
6 回 | ディジタル画像とその表現 (3) | 領域に基づく画像変換(空間フィルタリング・幾何学変換)について | ||||||
7 回 | グラフィックス表示の基礎 (1) | OpenGLに関する基礎的事項、開発環境の構築 | ||||||
8 回 | グラフィックス表示の基礎 (2) | OpenGLに関する基礎的演習 | ||||||
9 回 | 中間試験 | これまでに学習した内容の理解度を確認する | ||||||
10 回 | 2次元座標変換 (1) | CGにおける座標系、アフィン変換について | ||||||
11 回 | 2次元座標変換 (2) | 2次元座標系における各種変換に関する演習 | ||||||
12 回 | 3次元座標変換(1) | 3次元座標系における各種変換について | ||||||
13 回 | 3次元座標変換(2) | 3次元座標系における各種変換に関する演習 | ||||||
14 回 | 投影 | 3次元物体の投影原理と性質、ビューイングパイプラインについて | ||||||
期末試験 | これまでに学習した内容の理解度を確認する | |||||||
15 回 | 答案返却など | 答案返却と解説を行う | ||||||
16 回 | モデリング(1) | CGで利用される各種モデリング手法について | ||||||
17 回 | モデリング(2) | 曲線・曲面の表現方法、パラメトリック曲線・曲面について | ||||||
18 回 | モデリング(3) | ポリゴン曲面について | ||||||
19 回 | モデリング(4) | ボクセル、フラクタル、メタボール、パーティクルなどの表現手法について | ||||||
20 回 | レンダリング (1) | リアリスティックレンダリングのための基礎的事項について | ||||||
21 回 | レンダリング (2) | 隠面消去法、シェーディングの基礎的事項について | ||||||
22 回 | レンダリング (3) | 陰影表現、照明モデル、テクスチャマッピングについて | ||||||
23 回 | 中間試験 | これまでに学習した内容の理解度を確認する | ||||||
24 回 | レンダリング (4) | バンプマッピングについて | ||||||
25 回 | アニメーション (1) | アニメーション技術の基礎的事項について | ||||||
26 回 | アニメーション (2) | アニメーションに関する演習 | ||||||
27 回 | CG制作総合演習 (1) | ここまでに修得した内容を用いたオリジナルCG作品の制作 | ||||||
28 回 | CG制作総合演習 (2) | ここまでに修得した内容を用いたオリジナルCG作品の制作 | ||||||
29 回 | CG制作総合演習 (3) | ここまでに修得した内容を用いたオリジナルCG作品の制作 | ||||||
期末試験 | 総合演習で制作した作品の報告を行う | |||||||
30 回 | 答案返却など | 総合演習のレポート作成、総括 | ||||||
【到達目標】 | コンピュータグラフィックス(CG)の処理技術の理論とアルゴリズムを理解し、OpenGLを利用したC言語プログラミングによるCGの取り扱いと図形処理の実践ができるようになることを目標とする。講義および試験のレベルはCGエンジニア検定のベーシックからエキスパートの中間程度とする。 | 【徳山高専学習・教育目標】 | B1 | 【JABEE基準】 | 1(2)d-1 | |||
【評価法】 | 学年末評価は、定期試験の得点・レポートの得点・総合演習課題の得点をそれぞれ60%・20%・20%の比率で合算して算出する。レポートおよび総合演習課題は実践力に関する評価を行うための根拠となるため、これらの提出が一部でもなされない場合には原則として学年末評価を行わない。 | |||||||
【テキスト】 | テキスト:CG-ARTS協会 「コンピュータグラフィックス」 参考図書:床井浩平「GLUTによるOpenGL入門」工学社、上坂吉則「MATLABプログラミング入門」牧野書店 | |||||||
【関連科目】 | 本科:基礎プログラミング(1年)、プログラミング(2年)、画像工学(5年) 専攻科:画像処理応用(2年) |