専攻 | 選択・必修 | 開設時期 | 単位数 | 授業形態 | 担 当 | |||
機械制御 | 選択 | 2年後 | 2 | 講義 | 福田 明 | |||
【授業の概要】 製品開発のあらゆる段階で、コンピュータを使用してより優れた製品開発が可能となるように支援することをCAE(Computer Aided Engineering)という。本授業では、構造解析および熱流体解析の基本的な問題についてコンピュータ上でシミュレーションを行い、解析結果の妥当性を評価し、主要な設計パラメータを見出す過程を修得する。なお、本授業は日本機械学会の公認CAE技能講習会(固体力学分野の有限要素法、熱流体力学分野)に認定されている。 | ||||||||
【学修の進め方】 SolidWorks Simulation および SolidWorks Flow Simulation を用いた演習を主体とする。授業で実施した内容を確実に身につけるための課題に取り組み、その成果をパワーポイントにより報告する。課題は授業時間内では完了しないので、自学自習により実施する。報告では、解析結果の妥当性をどのように評価したかを説明することが重要なポイントになる。 | ||||||||
【授業計画】 | 【授業項目】 | 【内 容】 | ||||||
1 回 | 設計と工学解析 | 授業の目的、進め方、評価方法について説明する。設計業務への工学解析(CAE)の関わりを学び、CAEの有用性を理解する。 | ||||||
2 回 | 構造解析 CAEの基礎 |
有限要素法の基礎を理解する(本科5年で履修した計算力学の復習)。 解析対象に応じた要素の選択について理解する。 |
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3 回 | 構造解析 CAEの使用法 (1) |
SolidWorks Simulation を用いて梁と薄板の演習問題を解くことにより、構造解析の流れを習得する。 | ||||||
4 回 | 構造解析 CAEの使用法 (2) |
要素選択、メッシュ分割、境界条件や荷重条件などによって解析結果がどう変化するか体験する。(報告1) | ||||||
5 回 | 構造解析 CAEの使用法 (3) |
ねじりや遠心力が作用する解析対象の解析方法、固有値解析の方法を習得する。 | ||||||
6 回 | 構造解析 ケーススタディ |
機械制御総合演習で設計したヘリコプターのロータを対象として、グループごとに強度と固有振動数を有限要素法により解析し、設計の結果と比較する。(報告2) | ||||||
7 回 | 熱流体解析 CAEの基礎 |
Computational Fluid Dynamics (CFD)の基礎を理解する。 乱流モデルの概念を理解する。 |
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8 回 | 熱流体解析 CAEの使用法 (1) |
SolidWorks Flow Simulation を用いて定常内部流れの演習問題を解くことにより、熱流体解析の流れを習得する。 | ||||||
9 回 | 熱流体解析 CAEの使用法 (2) |
メッシュ分割や境界条件によって解析結果がどう変化するか体験する。 外部流れ、非定常流れの解析方法を習得する。 |
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10 回 | 熱流体解析 ケーススタディ |
グループごとにヘリコプターのブレードの揚力を解析する。(報告3) | ||||||
11 回 | 最適設計に関する演習(1) | 各人が選んだ課題に取り組み、設計変数を最適化する過程を学ぶ。 | ||||||
12 回 | 最適設計に関する演習(2) | 各人が選んだ課題に取り組み、設計変数を最適化する過程を学ぶ。 | ||||||
13 回 | 最適設計に関する演習(3) | 各人が選んだ課題に取り組み、設計変数を最適化する過程を学ぶ。 | ||||||
14 回 | 最適設計に関する演習(4) | 各人が選んだ課題に取り組み、設計変数を最適化する過程を学ぶ。 | ||||||
15 回 | 最終課題報告会 | 課題に対する解析結果及びその評価について報告し、討議する。 | ||||||
16 回 | まとめ | 報告会における討議を踏まえ、不十分な点について再度解析及び検討を行い、最終レポートを提出する。(報告4) | ||||||
【到達目標】 | 基礎的な解析対象について適切な解析モデル(境界条件含む)を作成することができる。 基礎的問題に対して解析結果の妥当性を説明でき、主要な設計パラメータを示すことができる。 | 【徳山高専学習・教育目標】 | C1 | 【JABEE基準】 | 1(2)d-1 | |||
【評価法】 | 評価は、報告会の状況ならびに解析結果をもとに、到達目標に照らし合わせて行う。報告1、2、3については20%、報告4については40%(最終課題報告会の学生相互評価を含む)で評価する。いずれの報告においても解析値の妥当性をどのように評価しているかがポイントになる。 最終評価= (報告1)20% + (報告2)20% + (報告3)20% + (報告4)40% | |||||||
【テキスト】 | テキスト:資料を配布する 参考書:CAD/CAE研究会 編、「ANSYS工学解析入門」(理工学社) 栗山好夫・笹川宏之、「初心者のためのCAEによる機械強度設計」(山海堂) | |||||||
【関連科目】 | 本 科:材料力学II(4年)、有限要素法(5年)、計算力学(5年)、機械設計論II(5年)、 伝熱工学(5年)、機械力学II(5年)、水力学II(4年)、流体力学(5年) 専攻科:弾性力学(1年)、材料強度学(2年)、材料設計工学(2年)、流体制御工学(1年) |