本科 | 選択・必修 | 開設時期 | 単位数 | 授業形態 | 担 当 | |||
機械電気 | 必修 | 5年 | 2 | 講義 | 池田 将晃 | |||
【授業の概要】 4年次の制御工学Iで得た知識や実銭的な事例を、さらに深めたメカトロニクス制御技術を学び、制御系設計に必要な電子制御工学を理解する。本授業では「古典制御理論と現代制御理論による制御工学」を修得し、制御系設計修得へとつなぐ。特に、機械システムの実践的な電子制御工学や制御理論を学ぶ。また、最小限に必要な数学の基礎についても演習を交えながら授業を行う。 | ||||||||
【授業の進め方】 ノート講義を中心に授業を進める。授業内容の理解度を確認し、不足を補うためのレポート課題の出題、授業に対する要望などを知るために、学習シートを配布する。特に、本科で学んだ物理学、機械力学、電気回路、電子回路、計測工学、数学等の知識及び、実例を交えて実践的な電子制御工学を学ぶ。授業の内容を確実に身につけるため予習復習が必須である。 | ||||||||
【授業計画】 | 【授業項目】 | 【内 容】 | ||||||
1 回 | 電子制御工学の基礎概念 | オリエンテーション(講義の目的,概要,進め方等) | ||||||
2 回 | フィードバック制御(FB制御)系 | フィードバック制御(FB制御)復習と実例(無人搬送車の走行操舵技術)を紹介する | ||||||
3 回 | システムの時間応答(1) | 過渡応答の時間応答計算法を理解する | ||||||
4 回 | システムの時間応答(2) | 過渡応答の代表根の計算方法を理解する | ||||||
5 回 | システムの時間応答(3) | 定常特性の目標値に対する定常偏差を理解する | ||||||
6 回 | システムの時間応答(4) | 定常特性の外乱に対する定常偏差を理解する | ||||||
7 回 | システムの時間応答(1)-(4)復習 | 過渡特性と定常特性に関する復習を行い、理解する | ||||||
8 回 | 中間試験 | 中間試験を実施して理解度を確認する | ||||||
9 回 | 中間試験の解説と解答、制御系設計の実例紹介 | 中間試験の解説と解答を行い、学習の確認を行う。制御系設計の実例(HDD位置決め制御技術)を紹介する | ||||||
10 回 | 制御設計の古典手法(1) | 根軌跡法による制御系設計を理解する | ||||||
11 回 | 制御設計の古典手法(2) | 比例制御・微分制御・積分制御を理解する | ||||||
12 回 | 制御設計の古典手法(3) | 極配置法による制御系設計を学ぶ | ||||||
13 回 | 制御設計の古典手法(4) | 2自由度制御系、モデルマッチングを学ぶ | ||||||
14 回 | 制御設計の古典手法(1)-(4)の総復習 | 総復習、例題を解く | ||||||
期末試験 | 本授業で学んだ内容の理解度について確認する | |||||||
15 回 | 答案返却など | 試験の解答と解説を行う | ||||||
16 回 | 現代制御理論の概念(1) | 現代制御理論による状態と観測、状態方程式を学ぶ | ||||||
17 回 | 現代制御理論の概念(2) | 状態方程式の算出方法を学び、その例題を解く | ||||||
18 回 | 現代制御理論の概念(3) | 状態方程式の例題を解く | ||||||
19 回 | 現代制御理論の概念(4) | システムの結合方法を学び、その例題を解く | ||||||
20 回 | 現代制御理論の概念(5) | 可制御性を理解し、その例題を解く | ||||||
21 回 | 現代制御理論の概念(6) | 可観測性を理解し、その例題を解く | ||||||
22 回 | 現代制御理論の概念(1)-(6) 総復習 | 現代制御理論の概念を復習し理解する | ||||||
23 回 | 中間試験 | 中間試験を実施して理解度を確認する | ||||||
24 回 | 中間試験の解説と解答、実例紹介1 | 中間試験の解説と解答を行い、学習の確認を行う。実例1(N700系新幹線の省エネ制御)を学ぶ | ||||||
25 回 | 状態方程式に基づく制御系設計(1) | 状態方程式による安定性の判別方法を理解する | ||||||
26 回 | 状態方程式に基づく制御系設計(2) | 状態フィードバック制御と極配置法を理解する | ||||||
27 回 | 状態方程式に基づく制御系設計(3) | 最適レギュレータ制御と、その例題を学ぶ | ||||||
28 回 | 状態方程式に基づく制御系設計(4) | ロバスト制御と、その例題を学ぶ | ||||||
29 回 | 実例紹介2 | 磁気デイスク装置などの実例を学ぶ | ||||||
期末試験 | 本授業で学んだ内容の理解度について確認する | |||||||
30 回 | 答案返却など | 試験の解答と解説を行う | ||||||
【到達目標】 | 古典制御理論によるFB制御設計、現代制御理論の概念、状態方程式に基づく制御系設計などできるようになる。 | 【徳山高専学習・教育目標】 | C1 | 【JABEE基準】 | 1(2)d-1 | |||
【評価法】 | 前期中間試験(20%)、前期期末試験(20%)、後期中間試験(20%)、後期期末試験(20%)および学習シート課題(20%)の合計を100%として評価する。 | |||||||
【テキスト】 | 制御工学(日本機械学会 JSMEテキストシリーズ)、先端事例から学ぶ「機械工学」(JSME) 参考図書:わかりやすい制御(三菱電機オーム社) | |||||||
【関連科目】 | 本科:基礎物理I(2年)、工業力学(3年)、機械力学I・II(4・5年)、制御工学I(4年)、電気回路I・II(3・4年)、電子回路I・II(3・4年)、計測工学(5年) 専攻科:システム設計工学(2年) |