コンピュータアーキテクチャ(Computer Architecture)
本科選択・必修開設時期単位数授業形態担 当
情報電子必修4年2講義柳澤 秀明
【授業の概要】
コンピュータアーキテクチャについて、コンピュータシステムを構成するハードウェア構造と動作の理解を中心に、論理回路を用いた具体的な設計方法を学ぶ。また、ハードウェアとソフトウェアのインタフェースを考慮したコンピュータシステムの設計技術、高速化技法について習得する。
【授業の進め方】
座学の講義を主体とする。授業内容を確実に身につけるために予習復習が必須である。授業の進行状況に応じて内容を変更することがある。
【授業計画】 【授業項目】 【内 容】
1 回 ガイダンス、
2 回 CPUの構造 コンピュータシステムの中枢である中央処理装置(CPU)の構造を理解する。
3 回 CPUの動作 コンピュータシステムの中枢である中央処理装置(CPU)の動作を理解する。
4 回 アドレシングモード オペランドアドレスを指定する各種アドレシング方式について学ぶ。
5 回 スタック型モデルコンピュータ1 スタック型モデルコンピュータの命令セットについて学ぶ。
6 回 スタック型モデルコンピュータ2 スタック型モデルコンピュータの構成について学ぶ。
7 回 スタック型モデルコンピュータ3 機械語命令の実行をマイクロプログラムによって実現する方法を学ぶ。
8 回 中間試験 CPUの構造、動作およびマイクロプゴグラム制御方式について理解できているかを確認する出題である。
9 回 CISC型モデルコンピュータ1 CISC型モデルコンピュータの命令セットについて学ぶ。
10 回 CISC型モデルコンピュータ2 CISC型モデルコンピュータの仕様と構成について学ぶ。
11 回 CISC型モデルコンピュータ3 実行ステージに基づいて状態遷移図を作成する。
12 回 CISC型モデルコンピュータ4 演算命令のための制御方法について学ぶ。
13 回 CISC型モデルコンピュータ5 分岐命令やメモリアクセスのための制御方法について学ぶ。
14 回 復習 CISC型モデルコンピュータについての復習を行う。
期末試験 CISC型モデルコンピュータの実行ステージ、ワイアードロジック制御装置の設計について理解できているかを確認する出題である。
15 回 答案返却など 試験の解答と解説を行う。
16 回 パイプライン制御1 命令実行の高速化を図る命令パイプライン制御について理解する。
17 回 パイプライン制御2 命令パイプライン制御の問題点と対策及び解決策を学ぶ。
18 回 階層記憶 記憶システムの基礎概念となる記憶の階層化を示し、現在のコンピュータの階層記憶の主な実現形態であるキャッシュメモリについて学ぶ。
19 回 キャッシュメモリ キャッシュメモリの構成方式、動作原理について学ぶ。
20 回 仮想記憶 仮想記憶システムの構成方式と特徴について学び、ページング方式の動作について理解する。
21 回 仮想記憶 セグメント方式とアドレス変換の高速化の動作について理解する。
22 回 復習 パイプライン制御、キャッシュメモリ、仮想記憶についての復習を行う。
23 回 中間試験 パイプライン制御、キャッシュメモリの構成方式と動作原理、仮想記憶システムについて理解できているかを確認する出題である。
24 回 データ表現 コンピュータ内部の数値表現法として固定小数点と浮動小数点を取り上げ、その表現法を理解する。
25 回 論理回路 論理回路についての復習を行う。
26 回 演算回路 加減算回路について学ぶ。
27 回 乗算回路 乗算アルゴリズムに基づいて乗算回路を実現する。
28 回 除算回路 除算アルゴリズムに基づいて除算回路を実現する。
29 回 復習 データの表現法、演算回路、論理関数についての復習を行う。
期末試験 データ表現、論理回路、演算回路について理解できているかを確認する出題である。
30 回 答案返却など 試験の解答と解説を行う。
【到達目標】コンピュータシステムのハードウェア構造と動作を理解し、モデルコンピュータの設計手法を学ぶことによって各種のコンピュータを設計できるようになることを目標とする。
【徳山高専学習・教育目標】A1【JABEE基準】1(2)d-1,2.1(1)@
【評価法】学年末評価(最大100点)=前期中間20%+前期末20%+後期中間30%+後期末30%+課題点(10点)
【テキスト】中川裕志「新版 電子計算機工学」朝倉書店
【関連科目】基礎コンピュータ工学(1年)、コンピュータ工学(2年)、コンピュータシステム概論(3年)、ディジタル回路(3年)