専攻 | 選択・必修 | 開設時期 | 単位数 | 授業形態 | 担 当 | |||
環境建設 | 選択 | 2年後 | 2 | 講義 | 桑嶋啓治 | |||
【授業の概要】 地震動の性質や地盤の応答の基本的な挙動を理解し、土木分野での耐震設計法と建築分野での耐震設計法の基本的な考え方をその違いを含めて理解しながら、学んでゆく。実際の設計は煩雑でありコンピュータのソフトに頼ることになるが、道路橋基礎の耐震設計や宅地造成地盤の耐震設計などはその計算概略を挙げて学ぶ。耐震構造、制震構造、免震構造については、その基本的な考え方を理解し、実例を学ぶ。 | ||||||||
【学修の進め方】 最新の5種類のテキストをわかりやすくまとめたノート講義で進めてゆく。ひとことで土木分野の耐震設計あるいは建築分野の耐震設計といっても奥が深く、限られた時間ですべてを習得すつには無理がある。したがって、重要なポイントをおさえて、その部分を詳しく紹介する。また、授業内容を理解するために予習復習が必須である。 | ||||||||
【授業計画】 | 【授業項目】 | 【内 容】 | ||||||
1 回 | 地震動と地震入力 | 地震及び地震動に関する基本事項を学んだ後、簡単な構造物の応答および応答スペクトルを理解する。 | ||||||
2 回 | 地盤と耐震設計I | 地盤の地震応答、耐震設計のための地盤の変形・強度特性、地盤調査について学ぶ。 | ||||||
3 回 | 地盤と耐震設計II | 地盤の液状化、それに伴う残留変形と流動および流動化対策工法について学ぶ。 | ||||||
4 回 | 土木分野の耐震設計法 | 土木分野における耐震設計法の種類および各基準における耐震設計の考え方を理解する。 | ||||||
5 回 | 道路橋基礎の耐震設計I | 基礎の耐震設計に係る道示の改定経緯、レベル2地震動に対する橋脚基礎の耐震設計の基本について学ぶ。 | ||||||
6 回 | 道路橋基礎の耐震設計II | 直接基礎の耐震設計、杭基礎の耐震設計および地震時に不安定となる地盤における基礎の耐震設計について学ぶ。 | ||||||
7 回 | 建築分野の耐震設計法 | 建築基礎の耐震設計および建築擁壁の耐震設計について学ぶ。 | ||||||
8 回 | 住宅造成地盤の耐震設計 | 住宅造成地盤の耐震設計および宅地造成地盤の耐震補強事例について学ぶ。 | ||||||
9 回 | 住宅のり面の耐震設計 | 一般的なのり面の耐震設計、大規模盛土造成地の耐震設計について学ぶ。 | ||||||
10 回 | 耐震、制震、免震 | 耐震・制震・免震の考え方を理解し、その構造例を学ぶ。 | ||||||
11 回 | 耐震設計における設計ソフトウェアと動的解析ソフトウェア | 構造設計とコンピュータのかかわりを理解し、ソフトウェアの利用例について学ぶ。 | ||||||
12 回 | 地震波を用いた直接基礎の非線形逐次応答解析 | 直接基礎を設計する場合に使用するソフトウェアおよびその設計例を理解する。 | ||||||
13 回 | 免震橋梁における基礎構造の耐震設計例 | 免震橋梁の基礎構造の設計例を設計地震力や地震時保有耐力照査および狂信を踏まえて学ぶ。 | ||||||
14 回 | 液状化地盤中の杭を対象とした振動台実験と有効応力解析 | 液状化現象の理解に必要な飽和地盤の力学および有効応力解析の概要等について学ぶ。 | ||||||
15 回 | 試験 | 前14回の講義の内容についての試験を行う。 | ||||||
16 回 | まとめ | 試験問題の解答および解説を行う。 | ||||||
【到達目標】 | 土木分野と建築分野の各種耐震設計法の基本を理解し、実際に行われている設計法をソフトウェアの内容を踏まえて大筋を修得する。 | 【徳山高専学習・教育目標】 | C1 | 【JABEE基準】 | 1(2)d-1 | |||
【評価法】 | 試験成績を60%、レポート評価を40%で総合評価する。 | |||||||
【テキスト】 | 建築・土木 基礎の耐震設計と解析例 総合土木研究所 | |||||||
【関連科目】 | 振動工学(本科5年)、基礎構造学(本科5年)、耐震基礎構造学(専攻科2年) |