環境衛生工学(Sanitary and Environmental Engineering)
本科選択・必修開設時期単位数授業形態担 当
土木建築選択5年2講義佐賀孝徳
【授業の概要】
環境衛生工学では、衛生工学としての上水道、下水道を学習する。環境問題では、代表的な気圏、水圏での問題をビデオより学習し、さらに環境ホルモン、ダイオキシンなどごみ問題も含めた微量な物質による環境への影響を学習する。特に、後期からは、エネルギーと原子力発電の問題をチュルノブイリ原発事故、JCOの臨界事故のビデオ、資料などから学習し、議論しながら、環境、エネルギーと言った視点から、いろいろな資料を収集し、総合化し、自を環境論文を作成し、発表する。
【授業の進め方】
環境授業の教材にはビデオを用い、その主要なまとめと感想は、電子文書のレポートとして提出させる。上水道、下水道については、講義形式で行い、試験において評価する。後期は、エネルギーと原子力問題として、チェルノブイリ原発問題のビデオでは、学習シートを用いたまとめと討議を行う。その後、環境論文の発表会による議論を行う。
【授業計画】 【授業項目】 【内 容】
1 回 環境衛生工学の学習ガイダンス。気圏の環境問題。 環境衛生工学について1年間の講義予定の概説。ビデオを用いて気圏の環境問題を認識する。これより、地球温暖化、オゾン層破壊のメカニズムを考察する。レポート@をメールにて添付し提出。
2 回 水圏の環境問題。 ビデオにより海洋汚染の実態、有害化学物質の汚染、生物濃縮、動植物への影響について考察する。レポートAをメールで添付し提出。
3 回 環境ホルモン、ダイオキシン 環境ホルモンとダイオキシンの問題を資料、プロジェクターで示しながら、その本質を学習する。レポートBとしてメールに添付して提出。
4 回 上水道、下水道の意義、位置付け 地球上の水分布、水循環サイクルの中での上水道、下水道意義、位置付けを学習する。ミルズラインケ現象の学習。環境基準達成率の推移と汚濁負荷原単位の学習。
5 回 好気性分解、嫌気性分解の学習 好気性分解、嫌気性分解の学習を行う。SS、T窒素、Tリンの学習。
6 回 標準活性汚泥法とその変法について プリントを用いながら、その基本的なしくみ、用語について学習する。
7 回 各種活性汚泥法(2)の方法と特徴 各種活性汚泥法の特徴の比較(プリント)、生物膜法、散水ろ床法の学習。
8 回 中間試験 上水道、下水道の意義付けから、各種活性汚泥法までを試験範囲とする。
9 回 試験の解答、各種活性汚泥法(3)と高度処理法の概論 試験の解答と解説。接触酸化法、回天生物接触法、高度処理の処理対象と処理方式について学習する。
10 回 高度処理法の詳細(1) 高度処理として有機物除去、窒素除去、りん除去について学習する。
11 回 高度処理法(2)と上水道の構造、浄水方法とその問題点 窒素、リンの同時連続除去方法について学習する。上水道の構造、水質基準(プリント)で学習し、さらに浄水方法の3種類のシステムとその相違を学習。塩素注入によるトリハロメタン生成について学習する。
12 回 浄水方法の詳細、上水道の基本計画と人口の推定方法(1) 各種の浄水方法を具体的に学ぶ。上水道の基本計画について、学習する。人口の推定方法(1次、2次傾向線)を学習する。
13 回 人口推定方法(2) 1次、2次指数曲線、修正指数曲線、ロジスティック曲線、ゴンベルツ曲線、ハイオーダ曲線の推定方法の学習。
14 回 人口推計の演習(パソコン室利用) パソコン(エクセル)を用いて、国勢調査による山口県の人口の経年変化のデータをもとに、人口推計を行う。レポートCをメールに添付し提出する。
期末試験 下水道の高度処理方法から上水道の構造、技術の3要素、浄水方法、上水道の基本計画について
15 回 答案返却など 試験の解答、解説を行う。
16 回 原子力とエネルギーに関する学習概説 次に、パソコンを用いて原子力、エネルギー問題のHPを紹介、資料配布、後期の学習方法の説明を行う。
17 回 チュルノブイリ原発事故(1) ビデオによる学習と学習シートへの要旨の記述および討議。
18 回 チュルノブイリ原発事故(2) ビデオによる学習と学習シートへの要旨の記述と討議。
19 回 チュルノブイリ原発事故(3) ビデオによる学習と学習シートへの要旨の記述と討議。
20 回 チュルノブイリ原発事故(4) ビデオによる学習と学習シートへの要旨の記述と討議。
21 回 東海村JCO臨界所子事故 ビデオによる学習と学習シートへの要旨の記述と討議。
22 回 環境論文の作成のための作業 論文の構想を行い、それに必要な資料収集と用語等をまとめる。
23 回 中間試験 環境論文の論文構成と各章の論点の記述。用語、内容の説明(たとえば放射能が人体に与えるルートとそれぞれの影響、IAEA、高速増殖炉と軽水炉型原発の相違他・・)について試験を行う。
24 回 環境論文の作成作業(2) 論文の構想に従い、それに必要な資料収集と用語等をまとめる。
25 回 環境論文の作成作業(3) 論文の構想に従い、それに必要な資料収集と用語等をまとめる。
26 回 環境論文の作成作業(4) 論文の構想に従い、それに必要な資料収集と用語等をまとめる。
27 回 環境論文の作成作業と発表準備 論文の提出準備とプロジェクターを用いた発表用資料の作成。
28 回 環境論文の発表と討議(1) 各自の環境論文の発表と討議を行う。
29 回 環境論文の発表と討議(2) 各自の環境論文の発表と討議を行う。
期末試験 1年間の環境学習に関する考えを論述する
30 回 答案返却など 環境学習に関する総括をする
【到達目標】衛生工学では、上水道、下水道の基礎と現在抱える問題を理解する。環境では、地球規模で起きている気圏、水圏、地圏の環境問題のメカニズムを把握する。とくに、エネルギーの必要性から原子力発電の位置付け、問題点を考察し、未来も含めた地球環境という広い視点にたって学習する。
【徳山高専学習・教育目標】A1【JABEE基準1(1)】d-1
【評価法】1)前期の2回の試験を40%、後期中間試験を10%、環境論文と学年末のレポートDを30%、レポート@〜Cを20%として総合評価する。
2)学年末評価点=(0.2×前期中間+0.2×前期末+0.1×後期中間+0.3×(環境論文+レポートD)+0.2×(レポート@〜C))
3)上記の環境論文+レポートD、レポート@〜Cはそれぞれ100点満点として評価する。
4)環境論文の評価では、各時間の学習シートと討議の発言もその中に加える。
【テキスト】参考図書:松信八十男「地球環境論入門」サイエンス社
【関連科目】河海工学(5年)