本日、ここに、ご来賓並びに多数の保護者の方々をお迎えして、徳山工業高等専門学校第35回入学式および第14回専攻科入学式を挙行できますことは、本校教職員並びに在校生一同の大きな喜びであり、ご臨席の皆様方に対し、心から御礼申し上げます。
ただいま、機械電気工学科40名、情報電子工学科43名、土木建築工学科46名、合わせて129名の1年生、そして、下松工業高等学校、下関中央工業高等学校および長崎工業高等学校からの編入生4名、さらに、マレイシアおよびモンゴルからの留学生2名、また、本校を卒業し、専攻科に進学する者30名。以上165名の皆さんの入学を許可いたしました。
新しく入学あるいは進学された皆さん。徳山高専にようこそ。徳山高専は、皆さんを心から歓迎いたします。専攻科に進学された方々を別にすれば、多くの皆さんにとって、高専における生活は、未知のものだと思います。新しい生活に対する大きな夢と期待、そしてちょっぴりと不安を胸に、そこに座っておられることと思います。
私も、先程、皆さん一人一人のお顔を確認しながら、新しい仲間を得た喜びと同時に、責任の重さを改めてかみしめていました。今日ここで、皆さんと一緒に新しい生活のスタートを切り、共に学びながら、これからの数年間を有意義に過ごしたいと考えています。よろしく、お願いします。
さて、これからも、様々な機会に、皆さんにお話しをすることがあると思いますが、その最初の機会である今日、一つだけお話ししておきたいことがあります。
皆さん、日本の将来は、日本の人々がいかに技術を使いこなしていくか、新しい技術を積極的に開発し、量産し、自分たちの仕事や生活に取り入れて、仕事の仕方、生活の仕方を変えていけるか、にかかっています。
今世界は、地球温暖化をはじめとする環境問題や石油価格高騰の問題に悩まされています。他方では、開発から取り残され、飢えに悩まされている国、戦乱の絶えない国も、まだあります。
他方、目を日本に転ずると、地球温暖化や石油価格高騰といった世界共通の問題に加えて、中国やインドといった新興工業国との生産コスト競争、少子高齢化といった人口構造の変化に伴う若手人材の減少傾向、他方では高齢者の生活支援、医療、介護の問題など、多くの問題に日本は直面しております。
私たちは、安全で、安心で、快適な生活を維持しながら、これらの新しい問題を解決していく必要があります。このようなことは、新しい技術がなければ不可能です。先ほど申し上げましたとおり、私たちは、これから、仕事に、生活に、新しい技術を積極的に取り入れ、仕事の仕方、生活の仕方を変えていかなければなりません。
そのとき、若い技術者に期待される役割は大きく、皆さんのように高等専門学校で技術の勉強をする若者への期待には、大変大きなものがあります。国がこの徳山高専を設置し、その運営のために決して少なくはない資金を支出しているのは、そのためです。
本校教職員も、皆さんに大きな期待をかけております。皆さんが立派な技術者になるために、私たち、本校の教職員は、努力を惜しみません。本校の教職員は、直接授業をするだけでなく、授業や皆さんが行う研究活動のレベルアップに結び付く研究への取組み、皆さんのクラブ活動、学生会活動、寮生活をより意義のあるものとしていくための支援といった面でも、努力します。本校の教育研究活動への国からのさらなる支援を引き出していくための努力や、企業からの協力を取り付け、地域との連携を拡大するための努力にも力を注いでまいります。
本日ここに入学あるいは進学された皆さん、皆さんには、これから学ぶ技術で何をするかについて、それぞれ、思い描いている夢があると思います。皆さん、夢を大切にしてください。夢は、皆さんが努力をする上での大きな原動力になります。
ただ、皆さんが夢に向かって努力をするときに、社会が皆さんに期待することは何か、あるいは今後の社会が直面する問題を解決していく上で技術に何ができるのかについても、考えるようにしてください。そして、皆さんが抱いている夢を社会が皆さんに寄せる期待に重ね合わせ、自らの夢に挑戦することが、同時に社会に貢献していくことにもつながる、そういった道を探るようにしてください。お願いします。
もうひとつ、皆さんにお話ししたいことがあります。それは、皆さんたちがこれから使うことになる教室のある建物、教室・管理棟という建物についてです。この建物は、昨年夏からこの3月まで、改修工事が行われ、内装や正面玄関前のロータリーが一新しております。特に、教室がこれまでよりずいぶんと広く、使いやすくなっています。
新しくなり、使いやすくなった建物が皆さんを待っています。皆さん、この建物を使って、存分に勉強し、それぞれの夢に向かって全力で努力してください。
私をはじめとする本校の教職員も、皆、皆さんの持つ可能性が最大限に発揮されるよう、努力を惜しまないことをお約束して、式辞といたします。
平成20年4月6日
徳山工業高等専門学校長
平野 千博